大人の発達障害について
大人の発達障害とは
発達障害とは、先天的な脳機能のアンバランスさによって、脳内の情報処理や制御に偏りが生じてしまい、他者とのコミュニケーションの問題や特定のものへのこだわり、感覚過敏によって、日常生活に困難をきたしている状態のことです。
こうした特性は、見た目にはわからないことが多いため、「なまけている」など周囲からの誤解を招いたり、本人の中での自己否定感が強くなったりして、生きづらさを抱えて生きることになります。
子どもの頃には、周囲の人間関係や環境にカバーされていたことによって、それほど問題にはならなかった方でも、大人になってからの複雑な人間関係や仕事における社会性・協調性の要求によって、それまで潜んでいた特性が一気に浮かび上がる場合もあります。
発達障害で大事なことは、「本人の努力不足ではない(わざとやっているのではない)」ということと、「親の育て方のせいではない」という認識をもつことです。
発達障害と愛着障害
「愛着障害」と「発達障害」は全く違う概念です。
「愛着障害」は生まれてからの養育環境(一部胎内環境)が原因で起こります。
「発達障害」は、生まれつきの脳機能の障害であり、親の養育態度や環境で起こるものではありません。
ただ、虐待やネグレクトなどが原因で脳の萎縮が起こり、発達障害のような症状が見られたり、発達障害の症状があることによって(またはその特性を理解できなかったことによって)、養育者との間でうまく愛着を築きにくくなることもあるため、両者は非常に密接に関連している場合があります。
大人の発達障害へのアプローチ
当カウンセリングルームは、医療機関ではないので診断や治療はいたしません。
「原始反射統合」をご提案し、生きづらさへのサポートをしていきます。
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発達障害の分類
発達障害の3つのカテゴリー
発達障害は、その行動や認知の特性により、以下の3つに分類されます。
1.ASD(自閉スペクトラム症)
コミュニケーションと社会性に障害があり、限定的・反復的な行動があることを特徴として分類されるグループ
(自閉症/アスペルガー症候群/特定不能の広汎性発達障害/小児期崩壊性障害)
「社会性・対人関係の障害」
・視線を合わせようとしない、呼んでも反応しない
・言われたことに何でも従ってしまう
・イヤなことも受け入れてパニックを起こし固まってしまう
・ルールが理解できなかったり、集団での共同作業が苦手
「コミュニケーションや言葉の発達の遅れ」
・人の気持ちや相手の表情を理解するのが苦手
・言葉を意味通りに理解してしまう(冗談が通じない)
・興味のあることを一方的に話づつけてしまう
・質問に対してオウム返し
「行動と興味のかたより」
・ある特定の物に強い興味やこだわりを見せる
・予定の変更や初めての場所などが苦痛
・偏食
また、視覚・聴覚・味覚・触覚など、特定の刺激に対し苦痛や不快感を感じる「感覚過敏」がみられる
2.ADHD(注意欠陥・多動性障害)
①不注意(集中力がない)
②多動性(じっとしていられない)
③衝動性(考えずに行動してしまう)
の3つの症状からみられる発達障害のこと。