ご相談内容
・親からの支配や過剰な期待が重い
・母親、父親との関係で悩んでいる
・一人暮らしをしたいができない
・家族からの精神的、肉体的暴力
・兄弟姉妹への劣等感
・舅、姑との関係で悩んでいる
・親の介護できつくあたってしまう
・自分の子どもを愛せない
・子どもに手をあげてしまう 等々
家系のもつれ・世代間連鎖
家族の悩みは様々で、家族の数だけ存在します。一番身近な人間関係であり、それが問題をより深刻にします。
DV、ネグレクト、母子共依存、父親の不在、愛人問題、健康上の問題、などなど。そして世代を越えて繰り返されることが多々あります。
その問題の原因が、実は、家族というシステムの中に存在することがあります。
例えば、子どものひきこもりで悩んでいる場合、「ひきこもり」という症状そのものをどうにかしようとしてもうまくいかない場合があります。なぜなら、その子どもは、ひきこもることで、実は父親と母親のバランスをとっていたり、無意識に母親を助けようとしていることがあるからです。
そして、家族の中で生じた痛みは、それが隠されてしまったり、排除されてしまった時に、世代を越えて連鎖していきます。
心理セラピーでは、エンプティーチェアや家族配置という手法を使い、家族のエネルギーのバランスを見ていく中で、根本の原因となっている問題をさぐっていきます。また、ファミリー・コンステレーションという家族システムを見ていくアプローチで、集合無意識のレベルまで深めながら、代々続く家系のトラウマや家族間のもつれをほどいていきます。
共依存とは
母と娘や恋人との関係で、苦しいのに離れられない病的な状態のことを「共依存」といいます。人に頼られていないと不安になる人と、人に頼ることで相手をコントロールする人との間で成立する依存・被依存の関係です。言いかえると、「愛しすぎる(お世話しすぎる)人」と「愛されている(お世話される)必要のある人」との間で成立する状態。
つまり、他人に必要とされることで、自分の存在意義を見い出だすという、愛情という名を借りた支配関係です。
「この人を支えられるのは私だけ」と困った人を支える支え手側の人を「イネイブラー」と呼び、自らを犠牲にして相手のためにお世話をしたり後始末をすることで、実は依存する側本人の自立を阻み、問題をさらに悪化させています。機能不全な家族で育ち、子どもの頃から家族の調整役をしてきた人たちにイネイブラーとなる傾向がみられます。
共依存関係はまた、家庭内暴力やDVに発展することがあります。
共依存の原因
共依存の原因は、相手に認められることによって自分の存在意義を感じるという自尊心の低さにあります。ベースには「愛着障害」が関わっています。虐待やネグレクト、両親の関係が破たん、家庭内が支配・被支配の関係、甘えることが許されなかった環境など、愛情不足によりいつも寂しさや孤独を感じていた人がそれを埋めるために身近な人間関係に依存します。
母と娘の関係にも共依存は多くみられ、子どもの頃から「かわいそうな母親」の心のお世話をしたり、母親の言う通りにできない自分は悪い子だと感じてきたりすると、大人になっても自分の気持ちよりも先に、母親がどう思うか、どう感じるかを気にしてしまい、自分自身の人生を生きられなくなります。