うつ病 その①「うつは心の風邪なのか?」
うつは「心の風邪」なのか?
「なんだかやる気がでないな・・・」
「なんか疲れた・・・」
このような気分の落ち込みやこころの不調は誰にでもあります。
しかし、「うつ病」となると、一時的な気分の落ち込み程度ではなく、
全然力がわかなくなって、なんとも言えない嫌な気分が続くようになります。
体が動かず、頭が回らない。。。
理由もわからず、涙が溢れて止まらない。。。
今までやってきたことができなくなるので自信が失われ、将来の夢も希望も見出せず、お先真っ暗です。
場合によっては、「こんなダメな自分なんてこの世にいらない」と、死にたくなってしまうくらいつらい状態なのです。
「うつは心の風邪」という言葉は、2000年代頃から国や製薬会社が「うつ病」の啓発キャンペーンとして繰り返したフレーズです。
「誰でもかかりうる身近なもの」として、精神科の受診ハードルを下げたかもしれませんが、「カゼ程度のものだから、薬飲んで少し休めば治るもの」という誤解も生み出したように思います。
ずーんと落ちてしまった時には、判断力の低下を招き、過度ともいえる自責の念にかられてしまいます。
うつ病は気持ちの問題ではないため、気力で解決できるものではありません。
早めに「うつ」のサインに気づき対処することが大事です。
日常の中に潜む「うつ」のサイン
・心配事が絶えない
・集中できない
・怒りっぽくなる
・ミスが多くなる
・疲れやすく、だるい
これらは「うつ病」のサインのひとつである可能性があります。
しかし、うつ病を発症しやすい方は、自分の辛さを周りに伝えられなかったり、頑張り屋さんで生真面目な性格なため、日常の中に潜むサインに気づきにくく、思いのほか見逃されやすいです。
周囲の人が「どこか以前と様子が違うな」と感じたら、それはうつのサインかも。家族や職場の人が変化をキャッチして、早めに気づいてあげることも重要です。
★次回は、うつ病その②「抑うつとうつ病の違い」についてお送りします。